絵を描くって難しいな。
絵をたくさん描いてた時もあった。
小学生の頃、僕は絵を描くのが好きだった。
多分最初に描いたのは迷路。
迷路って絵なの?って思われるかもしれないけどね。
幼稚園の頃の僕は担任の先生にプレゼントするために何枚も描いてた。
小学生になった頃には図書館で恐竜の解説本を借りて、それを見ながらスケッチブックにひたすら描いてた。
模写とかいうやつかな。
それから好きなゲームの資料集を買ってみたり、とにかく描いてるのが楽しかったな。
クラス内で漫画を作り合って、みんなで読むことが流行った時もあった。
そんな感じで、小学生までの僕は絵を描くのが好きで、割と得意だったというわけ。
書かなくなったら苦手意識が。
中学生になると、流石に絵を描くことは減った。
美術の時間も教師があまり好きじゃなくて、真面目にやれなかった。
それにその頃になると、僕みたいに何も考えずに遊び半分で描いてる奴の絵は、明らかに下手な部類になるんだよね。
学校には美術部もあるし、そういう人たちの絵が上手いお陰で、逆に自分の下手さが嫌になったなあ。
で、結果的にドンドン絵は苦手になっていった。
どんなふうに描けばいいのか、胴体と手足はどう繋がるのか、ポーズや関節の動きはおかしくないか……。
気にし始めたら止まらないね。
そんなこんなで、中学生の僕は絵が苦手な人になりました。
高校ではなぜか美術選択に。
僕の行っていた高校では、まず音楽と美術の選択があった。
もちろん僕は音楽がよかった。
美術をやるということは、絵の具を用意したり持ち帰るものが増えて面倒だろうと思っていたから。
でもなぜかな、そんな人に限って美術になってしまうんだよね。
階段を降りて渡り廊下を渡ったら長い廊下を歩きトイレの横にある美術室に到着。長いなあ。
美術室に着いたらまず椅子と机の用意をする。
それからその時間に使う絵の具何かを用意して、木でできたボロボロの椅子に着席して待機。
いやあ、面倒くさいなあ……。
こんな具合に良い思い出なんてなさそうな美術の授業だけど、不思議と授業をしてくれた教師は好きだった。
普段は無口で愛想が悪いんだけど、話してみると気さくで面白い人だった。
掃除の時間に美術室当番になったら、割りと嬉しかったな。
それに、あの先生は僕の絵を割りと褒めたくれたんだよね。
「数字と大工道具を入れた絵」っていう題の時に描いた、ピラミッドに数字と大工道具を組み込んだへんてこな絵を褒めてくれた。
「お前の絵は変わってるけどおもしろいな」って、なんだか当時の自分を認められた気がした。
それが嬉しかった。
高校に良い思い出は殆どないけど、それでも数少ない良い思い出の1つとして、この事は今でも忘れない。
それからは……まあいいや。特にないから。
今の絵。
これは絵なのかな。
線を描いてトーンを貼り付けただけ……、酷いね。
キリンって描いてあるけど、おおよそそんな風には見えないし、なにより模様が面倒で適当に貼り付けた花の柄が酷い。
まあ今の僕はこんなものだよね。描いてないんだから、そりゃ下手で当然。仕方ない。
とりあえずこのくらい。
今はおしまい。